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コラムNO4 「月は寝て待つ?立って待つ?」
執筆者: 木ノ下 千栄(きのした ちえ) | |
大人も子供もみいんな時計をもつようになった現代。時計を持って得たもの、失ったもの、それぞれあるのではないでしょうか。
この十五夜の満月から、だんだんお月さんは欠けていくわけですが、ここからが月の呼び名はちょっと「粋」なんです。
満月は日没と同時に上がってきます。そしてその後の月は、日替わりで小1時間ずつ遅れていきます。最初は月がじりじりとためらいがちに出てくるように見えるので「いざよい(十六夜)」、そしてまたその後は2時間遅れて出てくる月を立って待つ・・・だから「立待ち月」、今度は立っていてもなかなか出てこないから座って待つ(「居待ち月」)、またその次の夜は待っても待っても出てこない・・・やっと9時をまわったころに出てくるから「臥し待ち月」。月を見てれば日付も時刻の見当もつく時代の、なんと面白いネーミング!こんな粋な心を忘れないで月見を楽しみたいものです。 |