創業 慶応元年 京菓子の老舗 甘春堂
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三笠

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執筆者: 木ノ下 千栄(きのした ちえ

京三笠「月鴨」(甘春堂製)

「三笠」(みかさ)/どらやき
どらやきは、その形から「三笠」「三笠山」とも呼ばれています。

どらやきの名は、(1)船の銅鑼(どら)に形が似ているため (2)鉄板の代わりに銅鑼の上で生地を焼いたから という説があります。どらやきの起源については、昔、源義経が奥州へ逃れたとき、弁慶が負傷したため武蔵野の民家で療養し、その出立の際においていった銅鑼で生地を焼いたことが始まりともいわれています。
 
どらやきの原型は江戸時代初期にまでさかのぼり、「助惣焼(すけそうやき)」という菓子にたどり着きます。これは紙のように薄く丸い形に麩を焼き、その真ん中にあんをいれて四角く包んだものだといわれています。その後、変遷を経て明治の初め頃に丸い形のどらやきが誕生したといいますが、この銅鑼焼はてんぷらの衣のような薄い皮のもので、現在のどらやきとはほど遠いものだったようです。今私たちがよく食べるどらやきは、大正時代に生み出されたといいます。
 
甘春堂の三笠は「月鴨」という名で販売していますが、これにはちょっとした秘密があります。

「三笠」といえば、次の歌が有名です。
「天の原ふりさけ見れば春日なる三笠の山に出でし月かも

そうです。最後の4文字にちなんでつけられたのが、この三笠、「月鴨」なのです。

ちょっと言葉の遊びを含んだこの名前、気づいていただけると団欒の話題が一つ増えること請け合いです。



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